アメリカ大陸でしか栽培できない!オールスパイス

オールスパイスの名は三大スパイスのクローブ、ナツメグ、シナモンの香味を併せもつ古都に由来する。和名の百味胡椒。中国名の三香子もやはり同様の意味。

オールスパイス allspice

分類:フトモモ科・ビメンタ属
英名:allspice
中国名:三香子
和名:チャクミコショウ(百味胡椒)
別名:ジャマイカペッパー
学名:Pimenta dioica
原産地:ジャマイカ、メキシコ、西インド諸島
利用部位:果実

西インド諸島が原産で、スペインの探検家フランシスコ・フェルナンデスによってヨーロッパにもたらされたと記録されている。
中米では、マヤ文明の時代から腐敗防止や調味料として用いられてきた。また、アメリカでも高価な東洋のスパイスに比べて、産地が近く入手が比較的容易であったことから重宝されたという。高さ9mに達する常緑樹。スパイスとして用いるのは果実で、直径1cm、形状はペッパーに似ている。
1655年にイギリスがジャマイカを占領し、人口栽培によるオールスパイスの貿易を始めると、19世紀までに輸出量は約20倍にも増加。これに味をしめたイギリスは、他の熱帯植民地でも植樹を試みたが、失敗に終わった。そのため、現在でもアメリカ大陸でしか栽培できない唯一のスパイスとなっています。

特徴

クローブ・ナツメグ・シナモンを合わせたような豊かな香りが最大の特徴で、幅広い料理に利用できるほか、薬品の香りづけなどにも用いられている。

利用法

肉料理にも甘いお菓子にも合う万能スパイスで、特に北欧料理の「ハ―リング」と呼ばれるニシンの酢漬けや、イギリスの伝統菓子「クリスマスプディング」には欠かせない材料です。
精油は香料として化粧品や整髪料などにも用いられます。

効能

防腐・抗菌作用など、薬用としてクローブと同じような効果が知られています。また、身体をリラックスさせる作用があり、ポプリなどに混合されることがあります。

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