自然の中では植物はお互いに影響しあって生きています。人々は昔から、経験や観察によってこのよあな植物相互の関係を利用してきました。このコンパニオンプランツ(共栄植物)の考えは、野菜や果物、ハーブの栽培に、大きな可能性を示してくれるものでしょう。
コンパニオンプランツについて
上の相関図を見ていただければ解かるともいますが、簡単に説明をしていきたいと思います。
まず、黄色の楕円形になっている、コリアンダー・スィートマジョラム・ポリジ・レモンバーム・ゼラニウムは養蜂植物とされて、蜂が集まりやすいハーブです。
ロケットとサラダバーネット、サラダバーネットとナスタチウムはお互いに好影響を与えます。
ストロベリーとポリジ、ポリジとラベンダーもお互いに好影響を与えます。
ラベンダーとラズベリーは果実の成育が良くなります
ミントとポリジ・トマトとアスパラガス・トマトとセロリ・カモマイルとヤロウは相性がよく効果的です。
マリーゴールドとローズはセンチュウ害対策になります。
サマーセイボリーとバジルは風味を高めます。
セイジとローズマリーは成長を促進します。
次に→ですが矢印の示す方に働きかけて好影響があります。
マリーゴールドとナスタチウムからトマトへはアブラムシの駆除をします。
バジルからキウリ・バジルからカモマイルへもアブラムシの駆除をします。
バジルからトマトへは害虫駆除と果実促進を働きかけます。
マリーゴールドからミント・チャイブ・ガーリックからローズへはセンチュウ害対策になります。
ミントとストロベリー・ストロベリーとローズマリー、ミントとローズマリー、フェンネルとトマト、チャイブ・ガーリックと豆類、サラダバーネットとバジルは成長を遅らせるので注意しましょう。
コンポスト(有機栽培)に適しているハーブ
土を柔らかくするハーブとして知られているキャラウェイをはじめ、土の中で病原体を除いで近くの植物によい影響を与え、ミミズとともに自然の培養土を作るといわれています。主なものを紹介します。
タンポポ・サラダバーネット・コンフリー・ネトリ・ヤロウ・チコリ・カモマイル・マリーゴールドキャラウェイ
手作りの防虫剤になるハーブ
防虫効果のあるハーブや、スパイスを煎じて植物の根や葉に噴霧することで、害虫予防に役立つものです。主なものを紹介します。
ワームウッド・除虫菊・ガーリック・ペッパー・唐辛子
病害虫対策
ハーブは殺菌力を持ち合わせているためか、あまり病気にかかりませんが、害虫はつきます。自然界では当たり前の事ですので、ハーブを育てるのであれば、虫を恐れてはいられません。ハーブは口にすることが多いので、できるだけ薬剤は使わない方がよいでしょう。毎日、観察していれば、病気も虫も見つかります。早期発見早期治療ということで、葉が変色していたら、傷んだ部分を取り去り、虫を見つけたら補り去りましょう。ハーブが元気に育っている間は、病害虫の被害はあまり大きくなりません。病気や虫が発生したとき、ハーブの環境をもう一度見直してみましょう。風通しはどうか、蒸れていないか、花がらが残っていないか、日当たりはどうか、水やり過ぎてはいないか、不自然なところがないかどうか見直してみましょう。
☆庭や畑はわりあい被害が少ないが、ベランダの鉢には、アブラムシヤハダニがよくつくことがあります。まず、風通しはどうでしょうか。ベランダの鉢の場所をかえてみましょう。
次に、水を勢いよく葉にかけてみましょう。
それでもだめな時は、牛乳を2倍に薄めたもの、石鹸水と酢を混ぜたものを散布してみてください。
最後は、薬剤です。できるだけ残留性の弱いものを使い、収穫は2~3週間後に。
☆毛虫、青虫は探して捕まえましょう。ヨトウムシは昼間は根元などに潜み、夜になると出没します。懐中電灯で照らして見つけてください。年に2回ほど発生します。アブラナ科のハーブが、被害を受けやすいようです。
☆梅雨時のにはメナメクジがよく発生します。残ったビールを空き缶に入れて朝日のあたる場所に置く方法もあります。ビールの匂いが好きなんでしょか。
☆くるくると米田派の中に生息いているハマキムシ、葉の中にもぐりこみ葉を食べながら移動するエカキムシなどは見つけ次第、捕って処分しましょう。
ハーブの中には虫を寄せ付けないものもあります。このようなハーブを組み合わせることによって虫の被害から守ること、これが一番理想です。できるだけ薬剤に頼らないようにしたいものですね。
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