スペイン料理「パエリア」のご飯の色つけや、煮込み料理に利用されるサフランは、一輪の花から3本しか収穫できない高価なハーブ。
花の雌しべを原料とし、10~11月に咲く花を、咲いた当日に雌しべをひとつひとつ手で収穫するため高価になります。
サフラン saffron crocus
分類:アヤメ科・サフラン属
英名:saffron crocus
和名:サフラン
学名:Crocus sativus
原産地:小アジア~地中海沿岸
利用部位・収穫時期:開花後、めしべを採り、陰干しして乾燥させ料理に
性質:半耐寒性・好日性・多年草
紀元前の頃から染色や料理に広く利用され、スペイン料理のパエリアには欠かせない。インド・ネパール地方では、サフランペーストを神像や女神の額に塗りつける儀式用のスパイスとしての利用もある。
もっとも効果なスパイスとして知られている、クロッカスの仲間で、花のめしべを一本一本摘み取る方法で、1kgのサフランは約50万本のめしべに相当する。それほど貴重なスパイスだけに昔からしばしば偽造品が出回り、ヨーロッパではその罪人は火あぶりの刑に処せられたという話しも伝わっています。
紀元前の時代からエジプトやローマで利用させており、その鮮やかな黄金色は古代ギリシャでは、貴族のロイヤルカラーとして用いられた。日本に渡来したのは江戸時代末期。
球根植物。緑の葉は開花期には短いが、花後は伸びて15~30cmになる。葉柄はイネ科の植物のものによく似ている。高さ10cmほど。3本の花柱は橙色や赤色をしている。花期は2週間ほど
花茎は高さ20cmほどで、赤紫色の花を地面の近くで咲かせる。花期は10~12月上旬。
利用法
主に着色を目的に用いられる。特に魚介類と相性がよく、パエリアやブイヤベースはその代表的な料理。サフランを茶葉に使ったサフランティーも有名です。また、口紅やリキュールの着色などにも用いられています。油に溶けないので、調理ではあらかじめ水かお湯にめしべを浸して着色した液を使用します。
効能
古くから薬用植物として知られ、鎮痛剤や通経済として女性疾患などに利用されてきました。
その他、発汗、健胃などの作用もあり、ヨーロッパではサフランティーは精のつくお茶として飲まれています。
サフランなら体にやさしいのが特徴。ただし持病がある人は、医師に相談のもと使用しましょう。また、通経作用がありますので妊娠中は控えましょう。
香り
エキゾチックな香りと鮮やかな黄金色の主成分はクロシン。着色力が強く、15万倍もの水も黄金色に染めるといわれ、ほんの小量で豊かな香りと美しい色が楽しめる。
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