独特なニオイから好き嫌いが分かれるコリアンダーについて

コリアンダーは、地中海地方が原産ですが、現在では世界中で栽培されており、タイではパクチー、中国ではシャンツァイ(香菜)など、さまざまな名称で呼ばれています。 独特なニオイから「カメムシソウ」とも呼ばれています。
古代より最も知られていた薬草のひとつで、「医学の父」と呼ばれる古代ギリシャの医者ヒポクラテスも推奨していたと言われている植物です。

コリアンダーの花
コリアンダーの種子

コリアンダー coriander

分類:セリ科・コエンドロ属
英名:coriander .Chinese parsky
和名:コエンドロ
別名:カメムシソウ・シャンツァイ・パクチー
原産地:地中海沿岸
利用部位・収穫時期:全草、種子、葉は羽状葉になる前に摘み取る
性質:半耐寒性・一年草、好日性

その歴史は古く、紀元前1550年頃のエジプトの医学書「エーベルス・パピルス」にも、薬として使い方や料理法が記載されています。また、古代ギリシャや古代ローマでは最もよく知られていた薬草のひとつで、「医学の父」と呼ばれる古代ギリシャの医者ヒポクラテスも推奨していたとの事。
種子(果実)はスパイスとして、葉はハーブや野菜、薬味として用いるほか、東南アジアでは茎も根も煮込み料理などに使っています。葉と種子では香りや味が大きな違いがあるが、生産地ではどちらの需要もひ非常に高く、南アジアや南米では料理に欠かせないスパイスの一つになっています。
コリアンダーの葉には独特の香りがあり、「カメムシのにおい」と表現されめこともあるが、甘い香りを放つ種子は化粧品の材料として使われたこともあります。
イスラエル修道院では、尼僧たちがコリアンダーを使った化粧水を作り、日焼けや肌荒れのケアなどにも使用していました。

利用法

辛い料理にも甘い料理にもよく合うコリアンダーは、世界各国の料理に用いられる万能選手。葉や茎は生食や薬味として利用し、甘い芳香を持つ種子はカレーやピクルス、ソーセージにスパイスとして利用する。特に中近東では挽き肉料理屋ソーセージに、ヨーロッパやアメリカではピクルスやオーブン料理などに使われるほか、ギリシャ起源のとするフランス冷製料理「ア・ラ・グレック」には欠かせないスパイスとなっている。また、焼き菓子の生地に混ぜ込んだり、ミルクや紅茶に入れて煮立てたりと、デザートやドリンクの香りつけにもおすすめ。モモや洋ナシにコリアンダーパウダーを一振りすると、甘みが際立ち果実本来の風味が味わえます。

特徴

葉や茎に独特な芳香があるのが最大の特徴。熟した果実にはレモンのような香りがあるほか、種子にはかすかに甘味があり、柑橘系に似た味がする 。

効能・効果

ビタミンCやカルシウム、鉄分などの栄養素を豊富に含み、美肌づくりにぴったりのスパイス。腸内に溜まったガスを排出し、便通をよくするほか、体内に溜まった重金属も排出するとされ、近年は、そのデトックス効果に注目が集まっています。

コリアンダーの育て方

水はけのよい土に、春は3~4月、秋は9~10月に種まきを行う。葉は料理に使う場合は若葉を使用する。苗が小さいうちに葉を摘み取りすぎると果実が実らないので、注意が必要です。日当たりの良い場所を好むが、夏場は土の表面が乾いてきたらたっぷりと水をあげよう。また、初夏に白く可憐な花を咲かせるが、葉や茎と同様に強烈な香りがあるため、切り花には不向きです。

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