真っ赤な色素で日本の文化には欠かせない ベニバナ

日本では染料や女性の口紅などに使われたベニバナ。体を温め、冷え性の改善や、更年期障害にも効き、女性の体の不調に嬉しい効能が多い薬草です。

ベニバナ safflower

分類:キク科・ベニバナ属
英名:safflower
和名:ベニバナ
別名:末摘花(スエツムバナ)
学名:Carthamus tinctorius
原産地:アジア南西部~エジプト
利用部位・収穫時期:若い茎葉、花、種子。葉は若いうちに、種子は完熟後に収穫
性質:半耐寒性・一年草、好日性

古代エジプトのミイラの衣類は、このベニバナで染められていたことが知られています。現在でも、染料や化粧品の原料として利用されており、広く栽培されています。日本には、シルクロードを経て4~5世紀頃に渡来したと言われています。高さ1m。
濃緑色の葉は、アザミによく似て鋭いとげがあり、互生する。花期は6~7月で、枝先に頭状花を付ける。花は、はじめは鮮やかな黄色で、徐々に赤くなる。
カルタミン赤色色素とサフロールイエロー黄色色素を含み。若い葉は野菜として、花は乾燥させ煎じて薬用ティーにする。種子は高級な食用油として利用されています。切り花やドライフラワーとしても利用されています。
紅(染料)を採るために、または薬用にするために花の先(末)を摘むことから、末摘花と呼ばれ、源氏物語の巻名になっている末摘花とはベニバナのことです。

利用法

クチナシやサフランと同様の色つけに。薬膳茶にする場合は、ひとつまみを煎じて服用します。
リノール酸を含むベニバナ油は、種子を搾ったもの。家庭では種子を採取して、かるく煎って食べてもよい。花弁の染料として利用する場合は水溶性の黄色色素を溶かし出したあと、アルカリで赤色色素を抽出する。薬用ティーは、妊娠中の方は使用しない。

血の流れを促し、女性の体の不調を整えます

ベニバナはエジプトが原産で、1年か2年の越年草で、日本には奈良時代に渡来しました。主に染料や切り花として利用されていました。収穫した花は、水に浸して乾燥すると赤く変色します。サフランと似ていますが、効能や血圧を下げるなどが類似しています。

体を温め、滞った血を流すため、筋肉のコリや関節痛を緩和します。ほかにも、冷え性、神経痛などの緩和にも有効です。

更年期や月経前の不安定な気持ちを落ち着かせるなど、婦人病に効くとされていますが、子宮に影響するので妊娠中や、月経の調子がよくない人は、摂取してはいけません。

生活習慣病を予防するベニバナ

血液検査で表記される「HDL-コレステロール」いわゆる善玉コレステロールは、生活習慣病の動脈硬化などを防ぐコレステロールのこと。逆に悪玉コレステロールは「LDL-コレステロール」と呼ばれて、動脈硬化を促進させます。ベニバナの色素は、血流の改善作用をもち、体内で酸化したものを分解されます。HDL-コレステロールを増やす働きをしますがとりすぎには注意しましょう。

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