Herbの基本的なハーブの栽培方法

土づくりから種まき、栽培管理、害虫対策、そして収穫・保存について

☆ハーブの育て方

<1>健康な土作り

育てるハーブによって適した土は異なります。一般に通気性が良く水はけの良い土、そして適度な水分を保持する事が出来る土が理想とされていす。
植物は根から水、肥料、酸素を吸収しています。水はけが悪いと根ぐされをおこしたり、水持ちが悪いと、枯れやすくなります。土の粒の大きさがいろいろと異なる用土をブレンドする事によって、通気性のある排水性、保水性に優れた土を作る事が出来るのです。
 赤玉土(6)+腐葉土(3)+バーミキュライト(1)+化成肥料

〈2〉畑作り

春先の種まき用土作りは10日前までに(根を傷つけない為の日数)
弱アルカリ性土壌作り
1㎡に石灰C1+化成肥料C1(チッソ、リン酸、カリ)+腐葉土たっぷり(土の状態を見て)

<3>種まき

春は遅めにまく(地温が上がってから)・・・・・・4月以降(八重桜の咲くころ)
秋は早めにまく(寒くなる前に)・・・・・・・・・・・・彼岸前に(彼岸花が咲くころ)


一年草のハーブ・・・バジル、ロケット、ナスタチウム、マーシュ、ジャーマンカモミール チャービル、ディル、コリアンダー、ボリジ、ポットマリーゴールド、サマーセボリ


二年草のハーブ・・・イタリアンパセリ、セロリ、クラリーセージ、チコリ、ミント

ハーブサラダ畑
サラダ用のハーブの種をブレンドして、パラパラとじかまきします。それを摘まむように収穫して、洗って器に盛れば、あっという間にハーブサラダの出来上がり。
※マーシュ、ロケット、チャービル、レタス、ディルなどをミックスして~

〈4〉栽培管理

日光・・・・・・・・・・・1日のうち、半分以上は日に当てる。
通気性・・・・・・・・・風通しが良い所。
排水性・・・・・・・・・水が溜まらないようにする、高うね、根に病気をおこさない 。              水やり ・・・・・・・・・ 朝のうちにたっぷりと水を与える。

ハーブの置き場所

  • 半日陰を好むハーブ
    チャービル、レモンバーム、スイートバイオレット、ベッガモット、スィートシスリ、レディースマントル、バレリアン、ウッドラフ
  • 日陰でも育つハーブ
    ミント、チャイブ
  • 寒さに弱いハーブ
    ローズゼラニウム、レモングラス、バジル、ヘリオトロープ
  • 乾燥を好むハーブ
    セージ、バジル、タイム、ローズマリー、ロケット、ラベンダー、オレガノ、コリアンダー、マロウ、タンジー、ヒソップ、ポリジ
  • 高温多湿に弱いハーブ
    タイム、オレガノ、マジョラム、ラベンダー、ナスタチウム、ポリジ
  • 湿気を好むハーブ
    チャービル、ミント、ヘリオトロープ

夏越しの仕方

夏は、多くのハーブがぐんぐん成長して丈を伸ばし、葉が生い茂る季節。密集すると、蒸れやすくなるので、間引いたり剪定して、風通しを良くしましょう。剪定したハーブは、フレッシュの冷たいハーブティーなどにして楽しみましょう。
水やりは朝の涼しいうちにすませ、やりすぎは禁物。照り返しの強い所は、直接鉢を置かないようにしましょう。日差しの強くなる日中は、軒下の日陰に移したりして調整しましょう。ミントは乾燥を嫌うので注意しましょう。

冬越しの仕方

ラベンダー、タイム、オレガノ、セージなどは秋に一度、根から5cmくらいの所で刈り込むといいでしょう。アジアやアフリカの熱帯が原産のハーブは、寒さに弱いので鉢を室内に入れて冬越ししましょう。地植えにしていたのなら、霜が降りる前に堀上げて鉢に植え替え、室内に入れましょう。

〈5〉市販の苗の選び方

  • 茎が太い、葉の色が濃い
  • 葉に斑点や縮れなどの病気がない
  • 節と節の間隔が短く、ずんぐりしている
  • 香りを指に移して確認する
  • 鉢の下に見える根が白く充分に回っている
  • 最後にポットの土もチェックしておく


〈6〉害虫対策

ハーブは殺菌力を持ち合わせているためか、あまり病気にかかりませんが、害虫はつきます。自然界では当たり前の事です。ハーブは口にする事が多いので、出来るだけ薬剤は使わない方がよいでしょう。毎日、観察していれば、病気も虫も見つかります。早期発見早期治療ということで、葉が変色していたら、傷んだ部分を取り去り、虫を見つけたら捕り去りましょう。
病気や虫が発生したとき、ハーブの環境をもう一度見直してみましょう。風通しはどうか?蒸れていないか?花がらは残っていないか?日当たりはどうか?水をやり過ぎていないか?

  • 庭や畑はわりあい被害が少ないのですが、ベランダの鉢にはアブラムシやハダニがよくつくことがあります。
  • まずは風通しのよい所へ鉢をかえてみましょう。
  • 次に水を勢いよく葉にかけてみましょう。
  • それでも駄目な時は、牛乳を2倍に薄めたもの、石鹸水と酢を混ぜたものなどを散布してみて下さい。
  • 最後は薬剤です。出来るだけ残留性の弱いもの使い、収穫は2~3週間後に。
  • 毛虫、青虫は探して捕まえましょう。ヨトウムシは昼間は株元などに潜み、夜になると出没します。年に2回ほど発生します。(ヨトウムシは逃げ足が速いので、蛾を捕獲する方法も)アブラナ科のハーブが被害をうけやすいようです。
  • 梅雨時は、ナメクジがよく発生します。残ったビールを空缶などに入れ置く方法もあります。ビールの匂いが好きなのでしょうか。
  • くるくると巻いた葉の中に生息しているハナキムシ、葉の中にもぐりこみ葉を食べながら移動するエカキムシなどは見つけ次第、捕って処分しましょう。
  • ※ハーブの中には虫を寄せ付けないものもあります。このようなハーブを組み合わせることによって虫の被害から守ること、これが一番理想です。

コンパニオン・プランツ(共栄植物)

自然の中では植物はお互いに影響しあって生きています。人々は昔から、経験や観察に四つ手子のような植物の相関関係を利用してきました。このコンパニオン・プランツの考え方は、野菜や果物、ハーブの栽培に、大きな可能性を示しています。

  • 虫や病気に対して予防効果がある。
    ローズマリーやタイムは、青虫などを防御するので、葉物野菜と一緒に植える。
    フレンチマリーゴールドやチャイブやガーリックは、センチュウ菌駆除します。
    ナスタチウム、バジル、マリーゴールドはアブラムシを防御します。
  • 好影響を与える効果がある。
    トマトとバジル、トマトとセロリ、ローズマリーとセージ、サラダバーネットとナスタチウム
    ロケットとサラダバーネット、ミントとポリジ、ポリジとストロベリー、カモミールとヤロウなど
  • 成長を遅くさせる組み合わせは
    ミントとストロベリー、ミントとローズマリー、ストロベリーとローズマリー、フェンネルとトマト

<7>収穫・保存

収穫時期

①初夏から夏(ハーブが1番盛んに育つ頃)雨前と花が咲く前(葉に1番精油がある。)晴れた日の午前中に
②秋の終わり(来春に備えての収穫)

保存方法

ドライ(乾燥の仕方は、短期間で、日の当たらない所、風通しのよい所で)
フレッシュ(夏場などの葉が繁っている時に)オリーブオイルやビネガーに漬けて

乾燥でも生でも使えるハーブ
ラベンダー、ローズマリー、タイム、ミント、セージ、カモミール、マジョラム、レモンバーベナ、オレガノ、ローズゼラニウム

香りや風味づけのみに使うハーブ
ローリエ、ラベンダー、カモミール、ローズゼラニウム

乾燥させると風味が増すハーブ
ローリエ、オレガノ、セージ

乾燥より生で使いたいハーブ
バジル、ロケット、マーシュ、チャービル、ディル、ナスタチウム、レモンバーム、タラゴン

習慣的に食べないハーブ
ダイアーズカモミール(染色用の黄色い花)、アグリモニー(黄色い染料、目薬、うがい薬)

有毒なハーブ
エニシダ、ポピー、ジギタリス、ハシリドコロ、ベラドンナ、ラークスパー、トリカブト、ヒヨス
クリスマスローズ、フォックスローブ、イヌサフラン、ドイツスズラン

妊娠中は避けたいもの
クラリセージ、ヒソップ、タイム、セージ

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