「花祭り」に仏像にかける甘茶。アマチャを煎じて作ったお茶

江戸時代以降に、葉をもんで発酵させ、甘味料やお茶に利用するようになりました。
アマチャの木は、寺院の庭先でよく見かけます。

アマチャ

分類 : ユキノシタ科・アジサイ属
英名 : 特になし
和名 :  アマチャ(甘茶)
学名 : Hydrangea serrata (Thunb,)Ser.var.(Siebold)H.ohba
原産地: 日本・朝鮮半島
性質: 落葉低木 ・ガクアジサイの変種・ヤマアジサイの変種も含んでいる
利用部位・収集時期 :  葉・夏
用途 : 甘味料・ティー・観賞用
花弁は直径4~10cmで、花色は、白・または淡い青色、時に紅色をおびる。
ヤマアジサイの一種の物が、特に甘味成分(フィロズルチンとイソフィロズルチン)を多く含む。
江戸時代以降に、葉をもんで発酵させ、甘味料やお茶に利用するようになりました。
アマチャの木は、寺院の庭先でよく見かけますが、これは毎年4月8日に行われる釈迦の誕生を祝う「灌仏会かんぶつえ」「花祭り」の名で親しまれて、祭り当日は仏像に、アマチャを煎じた「甘茶」を注いで参拝します。
アマチャは、乾燥・発酵させて、手でよく揉んで甘くなります。生の葉は苦くて甘味はありません。
生薬としては、抗アレルギー作用、抗菌作用、歯周病に効果があると言われています。
フィロズルチンの甘さは、砂糖の約1.000倍の甘さがあり、砂糖が普及するまでは甘味料として利用されていました。

厚生労働省のページより

高等植物:アマチャ
古くからお茶として親しまれ、薬用甘味料として日本薬局方に収録されていて、有毒成分の存在はこれまでまったく報告されていない甘茶の葉でシアン化合物が検出されたと報告があるが、普通に入れた甘茶では検出されていない。
中毒症状 嘔吐・悪心
発病時間 食後10分~1時間
対策 濃い甘茶を避ける。市販の甘茶には「甘茶の飲み方」として2~3gを1リットルの水で煮出すとある。甘茶は、薄く入れることが大切である。
アマチャに近縁なアジサイによる食中毒も起きている。アジサイとアマチャによる中毒が、お互い関係するのかどうか、現在のところ明らかではない。

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