その香りの豊かさから「香りの王様」と称され、カレーパウダーの主要原材料の一つとなっているほか、インドでは、「スパイスの王様」であるペッパーと並び、「スパイスの女王」とも呼ばれています。
カルダモン Cardamon
分類:ショウガ科・エレッタリア属
英名:cardamon
和名:ショウズク
学名:Elettaria cardamomum
利用部位:果実(利用時は種子)
原産地:インド南部
豊かな香りが特徴の「香りの王様」
栽培や収穫が難しく、手間がかかることから、サフランに次ぐ高価なスパイスとして知られるカルダモン。
紀元前数千年前から生薬やスパイスとして使われてきた、世界で最も古いスパイスの一つであり、古代ローマや古代ギリシャでは、消化促進剤や口臭消し、香水の原料として重宝されていた。また、体を冷まし消化を助ける効果があるため、気温が高いアラブ諸国では、日常生活に欠かせないスパイスの一つとなっています。
特徴
スパイシーさの中にレモンのような爽やかさを含んだ、豊かな芳香が特徴。種を口に含むと樟脳(しょうのう)に似た刺激がし、しばらく苦みが残ります。
利用法
甘い料理から辛い料理までよく合います。インドではガラムマサラの主材料となっているほか、アラブ諸国では、コーヒーにカルダモンで香りを付けたカルダモンコーヒーで招待客をもてなします。
粉末状のものは、ソースやドレッシング、あるいはお菓子の風味付けなど広く利用されています。
効能
体の余分な水分を調整してお腹の張りをなくし、胃腸によいとされています。 心身が疲れ切って食欲がない時や、消化が悪い時に利用することで、体を温め、胃を健康に整えます。ただし、妊娠中の摂取はなるべく控えましょう。
また、北インドでは、アルツハイマー型認知症の患者数が極端に少ないという統計が出ていますが、これは食生活に起因しているという説があります。インドではカレーが主食で、体を温めて脳の血流をよくするといわれているウコンやクミンなどスパイスをふんだんに使っており、脳の血液の循環を健康に保っているとみられています。さらにカルダモンの効能は、一過性ではなく、持続的に脳の血流量を増やすとされ、認知症予防に期待ができるスパイスです。
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