セージについて、手作りソーセージ

セージというハーブをよく知らなくて、ソーセージは誰でも知っていると思います。肉類の臭みを消す作用が昔から利用されるほか、万能の薬草として知られています。
種類が多いので、薬草だけでなく観賞用として花を楽しむ植物もあります。

セージ sage

分類:シソ科サルビア属
英名:sage
和名:ヤクヨウサルビア
学名:Salvis spp.
原産地:ヨーロッパ~アジア、北米~中・南米
利用部位・収穫時期:ヨーロッパ~アジア産 
          低木セージは全草を開花前に
         北米~中・南米産 
          低木・草木セージは葉と花を随時
性質:耐寒性から非耐寒性のものまでさまざま。
   アジア~ヨーロッパ産は高温多湿に弱い

サルビア属は、温帯、熱帯を通じて広く分布し、芳香と薬効のある種類や花の美しい種類が多い。名前のSalvia(サルビア)は「健康・安全」を意味し、古代ギリシャ・ローマ時代から家庭の保健薬として使われて、中世期以降、料理にも利用され始めた。20世紀に入り抗酸化作用や抗菌作用が科学的に確認され、用途が拡大した。
栽培管理のうえから、低木セージと草本セージに分けられる。

低木セージ

アジア~ヨーロッパ地中海沿岸産で、耐寒性に強いが高温多湿弱いグループと北米~中・南米産で、高温多湿には強いが寒さに弱いグループがある。

アジア~ヨーロッパ産

  • グリークセージ・・・葉が時々複葉になり、甘い香りがする。花は薄ピンク 
  • コモンセージ・・・和名ヤクヨウサルビアと言われる代表的なセージ。花は紫色と白色の物もある。苦くて温かみのある、独特の香り。
  • スパニッシュセージ・・・パルサムの香りのする細葉が特徴で、スペインからフランスに分布する。花は紫色。

北米~中・南米産

  • ブラックセージ・・・淡い青色の花を咲かせる。顔の強い精油は薬用に。
  • ホワイトセージ・・・白に近い薄紫色の花をつける。大型種で宗教儀式の焚き付けにも利用される。
  • チェリーセージ・・・メキシコ産、フルーツの香りがあり、初夏から赤紫の花を長く咲かせる。丈夫で美しく観賞用。
  • パイナップルセージ・・・夏から冬に真赤な花を咲かせる。葉にパイナップルに似た芳香がある。葉と花は料理の香りづけやティー、ポプリに利用。
  • カージナルセージ・・・メキシコ産、明るい緑色の大葉と深紅の花のコントラストが美しい。メキシコでは、葉が腰痛の煎じ薬にされる。
  • メキシカンブッシュセージ・・・メキシコ産、生育が盛んで大株になる。ビロードのような光沢のある赤紫色の花を咲かせる。ポプリやドライフラワーに。
  • クレベランドセージ・・・カリフォルニア産、夏に青紫色の花をリング状に咲かせる。葉に強く甘い香りがあり、ポプリに向く。

草本セージ

木質化しない茎をもつ多年草と1年草がある。多年草は根茎が越冬して、翌年株元から萌芽するタイプが多い。草本セージは、は花の色が美しかったり、葉の形や香りが変わっていたりと、園芸的に楽しめるものが多い。

多年草

  • ポックセージ・・・原産地が北米の湿地帯。湿った所を好む、明るい青花が咲く。
  • シルバーセージ・・・大きな白い花を咲かせる。高温多湿をやや苦手とする。
  • ジュピターズディスタフセージ・・・大輪の黄花や葉には甘い香りがあり、ワインの香りづけに利用される。冬は葉を落とす。耐寒性
  • ゲンチアナセージ・・・春から秋に、大きな青花が咲く。根で越冬するので、冬は地面が凍らないようにする。
  • メドゥセージ・・・ヨーロッパ産、初夏から夏に青花を咲かせる、開花中に花を摘み取ると、再び花を楽しめ。耐寒性。
  • サルビアヒアンス・・・ヒマラヤ原産。大きな赤紫色の花を咲かせる、甘い香りの精油が採れる。
  • タンジン・・・中国原産の薬用セージ。葉は羽状複葉で形がかわっている。春から初夏に青紫色の花が咲く。羽は薬用に。耐寒性。
  • ファリナセア・ヴィクトリア・・・園芸用に改良されたブルーサルビアの一種。半耐寒性。

一年草

  • ペインテッドセージ・・・色鮮やかな大きな苞葉が特徴の1年草。原産地はヨーロッパ南部。苞葉の部分が紫色、ピンク色のものと白色の物がある。半耐寒性。
  • クラリーセージ・・・大きな苞をもつクリーム色の花を咲かせる。苞の色は青紫から桃色まで変化にと富む、花穂と葉は香りが強く、精油が採れる。耐寒性。

利用法

肉類、特に豚肉と合うほか、ソース、ドレッシング、ピクルス、マリネ、ティー、ビネガー、ワイン、バター、などの香味づけに利用される。また、ポプリや入浴剤などとしても利用される。

効能

肉の生臭さを消す強い作用がある。昔から「万能の薬草」と呼ばれ、海外では、強壮、健胃、疲労回復など、の内服薬、うがい薬、虫刺され、皮膚感染症などの外用薬として利用されている。

香り

樟脳のような独特の香りで、ヨモギにも似た青臭さがある。また、口に含むと淡い渋みと苦みが感じられる。主成分は、ビネン、シネオール、ボルネオールなど。

手作りソーセージ

ハーブ・スパイスの素材の特徴を活かして、羊の腸を使った本格的手作りソーセージを作りましょう。

基本パターン

【材料】

  • 牛ひき肉(赤身)    100g
  • 豚ひき肉(赤身)    400g
  • 豚背脂        100g
  • セージ、ローズマリー、タイム 各みじん切り 小さじ1
  • ナツメグ       1/2コ
  • ブラックペッパー   小さじ1
  • 牛乳         100cc
  • 砂糖         大さじ1
  • 塩          大さじ1
  • にんにく       1片
  • 羊腸

【作り方】・・・羊腸を使って

  1. 羊腸はあらかじめ、水につけて塩抜きしておく。(30分位)
  2. 水道の蛇口に腸の先をあてて、なかに水を通し、腸の中をきれいに洗う。
  3. ボールに肉と背脂を入れ、各種ハーブ・スパイスを入れてよく混ぜ、途中で冷たい牛乳を少しずつ加え、さらに粘りが出るまで、よく混ぜる。
  4. 腸をノズルにセットする。(滑りにくいので、ノズルに油を塗ってからセットする。)
  5. しぼり出し袋に肉を詰め込み、最初の腸を2cm程度引っ張り出して結び、じょじょに腸を出しながら、肉をしぼり出し腸詰にする。
  6. 腸に詰め終わったら、腸にねじりを入れる。空気が入ったら針で刺して抜く。
  7. 70℃で約15分ボイルし、氷水に移し、アクを洗いひきしめる。
  8. 切り離して、フライパンで焼き目をつける。

羊腸を使わず、ホイルを使って

  1. ボールに肉と背脂を入れ、各種ハーブ・スパイスを入れてよく混ぜ、途中で冷たい牛乳を少しずつ加え、さらに粘りが出るまで、よく混ぜる。
  2. 20等分にして細長くまとめる。
  3. アルミホイルにサラダ油を塗り、その上に2をひとつずつ口を2回折りたたんで両端を縛る。
  4. 1時間ほど冷蔵庫で寝かし、フライパンに1cm位水をはり、沸騰したらホイルに包んだソーセージを並べ、約10分位蒸し焼きにする。

※セージの葉が残っていたら、3の時に、アルミホイルにセージの葉を一枚のせて、お肉と一緒に巻いてみましょう。

バリエーションバージョン

【材料】

  • 牛ひき肉(赤身)   100g
  • 豚ひき肉(赤身)   400g
  • 豚背脂       100g
  • ピーマン(グリーン・レッド・イエロー)  各5mm角切り 大さじ2
  • プロセスチーズ   5mm角切り 大さじ2
  • ブラックペッパー  大さじ1/2
  • ホワイトペッパー  大さじ1/2
  • パセリ       みじん切り  大さじ1
  • にんにく      1片
  • 牛乳        100cc
  • 砂糖        大さじ1
  • 塩         小さじ2
  • 羊腸

【作り方】

基本パターンと同じ
※ 羊腸を使用したものが、ウィンナーソーセージ
  豚腸を使用したものが フランクフルト
  牛腸を使用したものが ボロニアンソーセージ
 と日本では分類されています。
バリエーションバージョンは、ハーブの風味の苦手な人や子供などに

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